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KODAK i4200スキャナーと独自システムで一日約2万枚の採点処理を実現

KODAK i4200スキャナー導入事例 進学研究会

進学研究会進学研究会は昭和24年に設立、学力テストを作成・実施する会社として確かな実績と信頼を築いてきた。提供しているテストは主に「Vもぎ」と「進研テスト」の2つ。約65万人の生徒と1万を超える塾が利用、テストの採点処理枚数は1日平均約2万枚にものぼる。
この採点業務を支えているのが同社独自のデジタル採点システム「SGS(Shinken Grading System)」である。開発段階から検討に加わり、SGSで利用する「KODAK i4200スキャナー(以下KODAK i4200)」の導入を決めた同社取締役で情報サービス部部長も務める山田英寿氏に話を聞いた。

SGS(Shinken Grading System)によって実現した採点現場の改革

SGSは進学研究会とソフトウエア・サイエンスが共同で開発したデジタル採点システムだ。デジタル採点についての検討が始まったのは2004年のこと。以前の進学研究会は、答案用紙を約100人の採点者が自宅にそれぞれ持ち帰って採点、それを回収して集計する方式をとっていた。そのため、採点者を本部の近隣で確保する必要があるうえ、生徒の氏名といった個人情報が含まれた答案用紙を分散させてしまうリスクもあった。また採点者個々人が行う採点結果の品質を管理しきれないという課題もあった。
そこで、同社はデジタル採点システムの検討を開始、2007年に第一弾を導入後、2009年にその機能を進化させたSGSを始動させたのだ。
SGSを利用した採点フローは、回収した答案用紙を本部でスキャンするところから始まる。紙の答案用紙を扱うのはこの段階で終了だ。

パソコンの横に置かれたi4200で手早くスキャニング

以降、採点者はシステムにログインし、画像化された答案用紙に対し採点を行うことになる。インターネットにつながったパソコンさえあればどこでも作業ができるため、進学研究会の本社や支社から離れていても問題なく、転居しても仕事が続けられることは大きな利点だ。
解答欄は1問ごとや小問ごとといった細かい単位で表示している。視点を動かさないので誤答を見つけやすく、精度の高い採点が迅速に行えるのだという。また、1人の解答に対して2人が採点した結果を表示比較できる機能があり、採点の相違が出た場合は監督者が最終的にチェックして判断するという流れで採点品質を高めている。さらに、各採点者の誤採点率をシステム上で管理することで、採点者の技術向上に役立てている。

細分化されて表示される解答欄に対して二重チェックを行う

選択問題は、選択肢の記号を入力し、正解かどうかを自動判別して採点する方式をとっていることもSGSの特徴だ。これにより判断誤りによるミスを防止できる。また、生徒がどの選択肢で間違えたかを把握することで、誤りの傾向をつかみ、作問の参考にするという狙いもある。
そして、SGSならではの特徴が、生徒が作図した図に正解の図を重ね合わせて比較することができるトレース機能だ。正誤の見極めが簡単で、誤採点を防ぐことができるこの機能については、特許も取得している。

薄いコンパスの線の読み取りがネックに

このように採点の正確性を保障するための仕組みをSGSは多く取り入れている。しかし、SGSで採点するのは答案用紙をスキャニングした結果表示される画面上の答案だ。紙のテスト答案用紙が正確にかつクリアにスキャニングされていなければ、せっかくの仕組みを十分に生かせない。

「SGSを入口部分で支えるのが答案用紙を読み取るスキャナーです」と山田氏は実感を込めて話す。実は、SGS導入当初、進学研究会では他社のスキャナーを使用しており、いくつかの困った問題を抱えていたのだ。「最大の難点は、コンパスで引かれた薄い線がうまく読み取れなかったことです。生徒には濃く書くよう促しても、いかんせんコンパス自体の筆圧は低いため薄くなってしまいます」と山田氏は当時を振り返る。

薄い線を読み取るために、白黒を段階で判別する「グレースケール」で読み込むと、今度は答案用紙の文字のない部分もグレーにくすんでしまい全体が見づらくなる。また、スキャニング時にカバーの汚れなどによって混入してしまう黒い縦縞にも困らされていた。黒い縦縞がはいると、答案用紙に印刷したバーコードが読み取れなくなってしまうからである。そのような問題点を解決したのがKODAKスキャナーだった。

SGSの機能

 

コダック独自の画像処理技術が課題を解決

KODAKスキャナーは独自の白黒イメージ処理技術「ATP(アダプティブスレッシュホールド)」を使用、さらに明るさやホワイトバランスを自動調整できる。そのため、背景は白いままに、鉛筆の文字のみをくっきりと黒く表現することが可能だ。
進学研究会では、KODAKスキャナーを使用することで、問題になっていた薄いコンパスの線も明確に画像上で再現できるようになった。また、縦縞を検知し除去する画像処理機能を備えていたことも大いに役に立った。 

「コンパスの線や縦縞の問題は、KODAKスキャナーだからこそ解決できたことです。スキャニングイメージを後処理するソフトを個別に導入することについても検討したのですが、扱いづらく断念した経緯があります。KODAKスキャナーにはその機能が組み込まれていることも導入するうえで良かったことです」と山田氏は評価する。

KODAKスキャナーによるクリアなスキャニングが生きるのは採点時だけではない。SGSは各教科の答案と分析結果を「まとめ答案」として集約できるのが大きな特徴だ。まとめ答案は答案に採点の赤を入れたイメージ画像を縮小して一枚の紙に集約したものである。

答案用紙のイメージがクリアに再現されているため、内容を確認しやすく、見栄えもよい。薄汚れて内容がぼやけて見える答案用紙と白黒がはっきりしたクリアな答案用紙が並んでいるのとでは、印象も見やすさもまるで違う。まとめ答案は、生徒自身の解答と点数、分析グラフを一目で見られるうえ保管もしやすいため、保護者にも好評だ。

コダックアラリスとともに世界へ挑戦する!

SGS開発の検討段階から関わっている山田取締役進学研究会が採用したスキャナーはKODAK i4200。この製品は1分あたり100枚以上の高速読み取りが可能のため、1日2万枚もの答案用紙の処理をする進学研究会にとっても十分なスペックである。

KODAK i4200とSGSを組み合わせた結果、正確で迅速な採点に必要不可欠な高速かつ品質の高いスキャニングと、生徒や保護者に提供する資料の美しい仕上がりを実現した。つまり、KODAK i4200を使用することによってSGSのポテンシャルを最大限発揮できたということだ。
「生徒の数は減少していますが、きめ細かで質の高い対応をすることで利用件数は増えます」と山田氏は意欲を見せる。実際、SGS導入後の利用件数は増えているという。

進学研究会は、塾やテスト業者に向け、SGS自体の販売も行っている。すでに国内数社が導入済みだという。
そして、同社がその先に見据えるのは世界だ。「記述式問題を正確かつ迅速に採点したいというニーズは世界各国にあり、SGSはそれに応えられるシステムです。コダックアラリスの製品は世界的にも信頼があります。ぜひ、コダックアラリスさんとともにSGSを世界各国に広めたい。そして教育の現場に貢献していきたいと考えています」と山田氏は展望を熱く語った。

 

 

 (※記載内容は、2014年4月現在のものです。)

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